お気づきでないかもしれませんが、近年、仕事が複雑化し、組織の効率性が著しく損なわれています。 ビジネスリーダーにとって、「効率性」が今のところ最重要課題でないとしても、 景気後退に本格的に向かっている今こそ、注意深く判断するときです。 

この数年間で現代の仕事は複雑化し、見えないけれど強力な存在が組織の利益をむしばみ続けています。私たちはこの存在を「仕事のダークマター」と呼んでいます。 宇宙の質量の95%を構成する「目に見えない」ものとして、欧州原子核機構(CERN)が特定した宇宙のダークマターのように、仕事のダークマターはすぐには認識できない活動や細かな事象で、それらに関係するすべての物事に影響を与えます。

使用するツール、仕事のペース、処理する情報の量など、仕事の複雑さは爆発的に増してきています。 ハイブリッドの働き方は仕事をさらに複雑にしただけではありません。従業員とビジネスリーダーのどちらもが、仕事の進捗を把握することが増々困難になっていると感じています。 仕事の可視化がほぼできないというのは、最も危惧すべき事柄です。 

Wrikeでは、仕事のダークマターに着目し、明らかにしようとしてきました。 その試みとして、このたび、仕事のダークマターがビジネスリーダー、従業員、組織全体のすべてに与える影響を深く掘り下げ、その調査を依頼しました。 ダークマターがどの程度存在するのかを知り、組織全体に影響を及ぼすダークマターによる金銭的コストを見出すことが目的です。 結果は驚異的で、今後予想される厳しい経済状況に備えて効率性の向上を目指す全組織にとって、まさしく重要な検討事項と言えます。 

明らかになった結果をご紹介しましょう。

ビジネスへの影響 

仕事のダークマターは見えませんが、存在している場所は特定できます。 インスタントメッセージのスレッドやビデオ通話などの同期アプリケーション、体系化されていない作業にはもちろん、連携していないシステムとアプリケーション間にあるギャップに潜んでいます。 組織全体の目標達成に向けて、すべての仕事を追跡、管理、実行、調整する機能を有し、強力で汎用性に富んだ単一の作業プラットフォームがなければ、知識労働者とリーダー間での仕事の可視性が危険なほど低いレベルになります。

現在、ビジネスリーダーのほとんどが、概して自分のチームが取り組んでいる仕事を見える化する機能をほぼ持っておらず、仕事の大半の進捗をリアルタイムで追跡できていません。 知識労働者に質問すると、自分たちの仕事を把握する雇用主の能力は、雇用主が思うよりずっと低いと答えます。仕事のダークマターは予想以上に大きいことを物語っています。 

時間の浪費

仕事の二度手間、非生産的な会議への出席、行動やステータスのフォローなどの活動に費やす時間は、平均的な企業でも何百万ものコストになります。

仕事のダークマター:仕事の複雑化による金銭的コスト2

リアルタイムのリスクのパラドックス

仕事のダークマターは個人のプロジェクトにも大きな影響を及ぼす可能性があります。 仕事を完全に理解していなければ、企業は潜在的リスクの予測と対応ができず、プロジェクトの遅延や失敗につながる問題に遭遇する可能性が高まります。

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従業員の流出

二度手間や無駄な仕事、同僚からの情報不足による穴埋めなどの問題に、ストレスの増加ややる気の低下が重なると、多くの従業員は仕事に対応できなくなり、離職を選ぶ可能性があります。

実際に、調査した知識労働者の少なくとも22%が二度手間などの問題に対して高いストレスを感じており、それが原因で離職を望んでいます。 2020年3月以降、37人が仕事に対応できないという理由で退職し、組織にかかった従業員の離職によるコストは42万7,000ドルでした。     

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仕事のダークマターによるコスト

これらはダークマターによる金銭的コストの一部にすぎず、既に企業が負っているコストは年間何千万ドルにものぼっています。 仕事のダークマターを把握せず、このまま野放しにしていれば、コストは積みあがる一方で、ダークマターは成長し、それにつれて複雑さは増していきます。

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従業員数が100人の組織では、年間165万ドルを失うことになり、10万人規模の企業であれば、その数字は16.5億ドルになり得ます。 

将来の予測

調査によると、ダークマターによる2027年の予測コストは以下の通りです。

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仕事のダークマターをどうすれば把握・管理できるのでしょうか? それには真の一元化が不可欠です。 複雑なワークロードの管理と連携を実現する堅牢かつ、一般の従業員が使いやすいシンプルなアプローチが企業には必要です。 これらのワークフローとアプリケーション、それらが生み出すデータをすべてのレベルで可視化できる組織は、仕事のダークマターを管理する最高の能力を有し、トップに立てるでしょう。

仕事のダークマターに関するWrikeの調査レポートのダウンロード

Sapio Researchの協力のもと、2つの調査対象グループのどちらかに属する2,800人以上に対し、20項目または28項目のアンケートを2つの地域で実施しました(米国 と英国)。 

  • 米国または英国の、従業員1,000人以上のエージェンシーまたは企業のIT、プロジェクト管理、マーケティング部門に所属する従業員2,003人(中間管理職以下)。
    米国 (1,200人)、英国 (800人)
  • 米国または英国の、従業員1,000人以上のエージェンシーまたは企業のIT、プロジェクト管理、マーケティング部門で、IT、プロジェクト管理、マーケティングを統括するビジネスリーダー804人 。 
    米国 (500人)、英国 (300人)

レポートの完全版をここからダウンロードして、職場の複雑性についての理解を深めましょう。