テレワークの効果に関しては多くの調査が行われていますが、上海で行われた比較実験では、テレワークを行ったチームの方がそうでないチームよりも13%高いパフォーマンス(英語記事)を示したという結果も出ています。また、リモートワークを行う社員1人あたり、11000ドルの費用節減になるとも試算されています。 こうしたメリットも背景に、週1回以上のリモートワークを行っている組織の割合は、世界中で70%に達している(英語記事)ともされています。 こうしたリモートワーク推進の動きがますます加速していくと考えられる中で、マネジメント層にも、リモートチームで成果を出していく方法の習得が求められます。
この記事では、あまり準備態勢が整わない状況でテレワークが導入されてしまった場合も含めて、チームとして、組織としてテレワークで成果を出していくためにマネジメント職の方が行えるサポートについて説明しています。
テレワークを行っているチームをマネジメントする上での3つの武器
テレワークの導入時から、経営層・マネジメント層が今後も見据えて着手しておくべきポイントが3つあります。1つ目は、効果の高いチーム支援ツールを導入すること。2つ目は、業務の見える化の推進とマネジメントスタイルの変更。3つ目は、テレワークの比重の増加やチーム規模の拡大にも対応できる体制の強化です。
テレワークの導入時は、ファイルへのアクセスの問題やコミュニケーションの課題、ハンコによる押印の問題などが前面に出てきやすいですが、以下のような中期的な課題も早目に検討を始めておく必要があります。
- 使いやすいプロジェクト管理ツールの導入: テレワークを行う上で、タスクのコメント欄でのやり取りなどのコミュニケーション機能が充実しているかと、プロジェクトリーダーがスケジュールの全体像や進捗を簡単に把握できるガントチャートなどの機能があるかを特に重視して、プロジェクト管理ツールの選定を行ってください。
- 業務の見える化の推進とマネジメントスタイルの変更: 部下に細かく指示を行うマイクロマネジメントから、タスクを「任せる」スタイルへマネジメントの方法を移行(英語記事)しましょう。こうしたやり方をうまくいかせる上で、「ペアワーク」の導入は効果的です。 リモートワーク中のメンバーとその他のメンバー、あるいはリモートワーク中のメンバー同士でペアを組んで業務を推進してもらうことで、業務が個人に閉じてしまうことを防ぐ効果があります。 また、マネジメント職の方がリモートワーク中のメンバーとコミュニケーションを取る際にも、それぞれの貢献を認めて感謝する時間を意識的に取るようにしてください。こうしたコミュニケーションの積み重ねが、リモートワーク中のメンバーの孤独感などを和らげます。
- テレワークの比重の増加やチーム規模の拡大にも対応できる体制の強化:テレワークの導入初期から、業務で必要な知識をきちんと文書にまとめる習慣を根付かせたり、効果的に成果を計測する方法の導入を進めましょう。 今後テレワークの比重が高まる可能性が大きい中で、出社した回数や作業を行った時間よりも、各メンバーがどのような成果物や結果を出しているかに基づく評価への方向転換を行っていく必要があります。
テレワークを行うチームが陥りやすい3つの罠
テレワークを行うチームが直面する課題として、不必要な問い合わせやメールのやり取りの増加、それぞれの自己流で業務が進められてしまうこと、文字だけのコミュニケーションが引き起こす感情的な行き違いの3つが挙げられます。
こうした課題を解決できる小さな工夫を紹介します。
- 不必要な問い合わせやメールのやり取りの増加:メールやチャットだけでやり取りを行っていると、後からいざ情報を参照しようとしても、必要な情報が見つからないことがよくあります。共同作業のポータルとなるツールを導入し、メンバー全員がタスクの実行に必要な情報にすぐにアクセスできるようにしましょう。
- 自己流での業務遂行:類似のタスクについては、標準的なプロセスを定めましょう。さらに、ツール上で業務に合わせたワークフローのテンプレートを設定することで、全員が標準プロセスに従って業務を遂行できます。 ワークフローのテンプレートがおおよそ完成したら実地で試し、その後、調整や改善を行っていくことができます。
- 文字だけのコミュニケーションの弊害:顔を合わせていない状況での文字のみによるコミュニケーションでは、ともすれば感情的な行き違いが発生しがちです。共同作業用のツールの検討時には、絵文字などが使えるかどうかも重視してください。 コラボレーションツールで絵文字などが使えると、テレワーク中も、お互いへの感謝の気持ちを伝えながら業務を進めることができます。
テレワークを成功させるために採用したいベストプラクティス
テレワークを成功させるための3つのベストプラクティスを紹介します。1つ目は、海外のオフィスがある場合に時差を越えてコミュニケーションができるツールを利用すること。2つ目は、テレワークという業務形態に適した KPI を設定すること。3つ目は、人間が手作業で行わなければならない仕事を自動化などでできるだけ削減することです。
2つ目と3つ目のポイントは、実施できているかどうかがチームの生産性に大きく影響してくるポイントでもありますので、できるだけ早期に取り掛かることが求められます。
- (海外のオフィスや海外との取引がある場合)時差を超えてコミュニケーションできるツールの採用: 例えばカレンダーなどの情報が、自動的にそれぞれの現地時間で表示されるようなツールが理想的です。
- テレワークという業態に適した KPI の設定(英語記事):これにより、テレワーク中にはどのような成果が求められるのかが明確になり、従業員にとって業務を方向づけしやすくなります。
- 人間が手作業で行わなければならない仕事を自動化などでできるだけ削減: せっかくタスク同士に依存関係を設定していても、先に終わらせるべきタスクが完了したことを次のタスクの担当者にわざわざメールを書いて連絡していてはもったいないですよね。プロジェクトの通知機能を使用してこうした連絡を自動化するなど、人間が行う必要のある作業を少しずつ減らしていきましょう。
テレワークを行うチームの管理職を助けてくれるのはどのようなツールか?
テレワークを行うチームでは、コラボレーション、ワークマネジメント、作業時間の計測と記録を行えるツールを導入することをお勧めします。 これらのツールを個別に導入することもできますが、Wrike(ライク)のように 3 つの機能をそなえたツールを導入する方が高い費用対効果を実現できます。
テレワークを行うチームが Wrike を利用して得られる具体的なメリットは次の通りです。
- チームレベルと個人レベルの両方でタスクの優先順位を明確にすることができます。色分けされて一目で判別できるステータス設定をご活用ください。
- 従業員が関係する全てのプロジェクトの進捗状況を週次や月次で共有できるように、レポートの自動作成とメールでの送付を設定できます。
- タスク内で共有したファイルも Wrike のダッシュボード上で一元的に管理・アクセスできるので、「アクセス権がないのでアクセス権を付与してください」といったやり取りをなくすことができます。
- 普段は部門内だけで業務を進めていても、時には他部門の関係者に情報を共有したり特定のトピックに詳しい助っ人の力を借りる必要が出てきます。そうした他部門のメンバーにタスクの情報を共有する場合も、コメント欄で@メンションを行うだけでタスク全体を共有できます。
テレワーク中のチーム力を向上させるツールをぜひお試しください
この記事では、テレワークを行っているチームをマネジメントする上での3つの武器、3つの罠とその解決方法、3つのベストプラクティスを紹介しました。そして、こうした点を踏まえて実際にテレワークを成功させるには、コラボレーションとワークマネジメント、作業時間の計測と記録のすべてを行えるツールの導入が欠かせません。 2 週間の無料トライアルを利用して、Wrike の幅広い機能をお試しください。