マーケティング部門の責任者や広告代理店には、常に予算や費用の説明責任が求められます。マーケティングに携わる限り、こうした説明責任から逃れることはできませんが、データの取りまとめや報告資料を作成する負担は大きく、ともすれば本来業務を行う時間まで奪ってしまうことがあります。
マーケティングをスムーズかつ費用対効果の高いものにするには、チームの稼働率から投入した費用、結果に至るまで、成果に基づいて努力を評価できるようにする必要があります。 そうしなければ、生産性が低下し、マーケティングを成功させるために必要な費用を正当化することがさらに難しくなります。
マーケティング担当者は、こうした施策の効果測定への要求と負担の間で長い間板挟みになってきましたが、2020 年に私たちを襲った変化は、マーケティングでの効果測定業務の重要性を決定的なものにしました。 プロセスについて言えば、マーケティング部門はさまざまなシステム・ツールを切り替えながら作業しなければならない状況に疲弊しており、よりよいコラボレーションツールを必要としています。 また、成果に関しては、幹部クラスのマーケティング担当者が幅広いビジネス目標に対してマーケティング施策の価値とROI(投資対効果)を証明することに苦労しています。
この複雑な環境の中で、Wrike は、マーケティング部門が抱えるこうした課題を克服できるよう支援するソリューションを開発しました。 Wrike の優れたワークマネジメントプラットフォームによって、チームはワークフローを合理化し、 クリエイティブの制作プロセスを大幅に見直したり、プランニング段階からキャンペーンで必要なリソースを適切に割り当てることができるようになります。 さらに Wrike for Marketers にデータ分析機能などを追加した上位パッケージである Wrike for Marketers Performance を利用すれば、業務を効率化できるだけでなく、データの力をフル活用し、マーケティング活動の成果を把握・改善・報告できます
タスク管理やプロジェクト管理、ワークマネジメントツールの分野で、こうしたデジタルマーケティングのデータの自動集約機能をリリースしたのは Wrike が初めてです。デジタル広告を中心に、投入した費用や労力に対する成果を可視化することで、マーケティング施策の継続的な最適化を行っていくことができます。
Wrike for Marketers Performance の概要と導入メリット
企業は、デジタルマーケティングの複数のチャネルに多額の費用を分散して投入しています。また、多くの場合、オンライン広告の運用などを管理するチームのメンバーがあちこちに散在しています。 この環境で成功を収めるには、チームがクリエイティブアセット、進捗状況、そしてキャンペーンの成果状況をすぐに確認できるようにしなければなりません。 膨大な数の広告、メール、ソーシャルプラットフォームを統合して実施されるキャンペーンでは、成果指標が媒体ごとに分かれてしまい、全体像が捉えにくくなっています。
しかし、デジタルマーケティングでは非常に早いスピードで結果が現れ、高速で PDCA を回すチャンスがあります。 どの広告が表示されるかの広告入札は 200 ミリ秒で完了し、数十億件ものオークションが毎時間行われています。 こうした時間感覚で実施されるデジタルマーケティングにおいて、数週間や数か月といった時間軸で業務を進めていては、他社に遅れを取ってしまい、費用対効果の高い媒体などを先に押さえられてしまいます。
Wrike for Marketers Performance は、優れたレポートと分析機能を組み込むことによって、マーケティング部門や代理店向けの Wrike for Marketers を一段上のレベルへと引き上げた製品です。 Wrike の充実したワークマネジメントの機能とオンライン校正やデジタルマーケティングのデータの自動集約などマーケティング部門に不可欠な機能が組み合わされています。ファイルの共有やバージョン管理なども自動で実行され、業務の履歴ややり取りも自動で残されるので、業務情報とコミュニケーションをワンツールに集約してマーケティング業務を大幅に効率化できます。
それでは、それぞれの機能について詳しく説明していきます。
50 以上のプラットフォームと連携しデータを自動集約
オンライン広告の人気が高まる中で、配信量が上位の広告プラットフォームでの支出がマーケティング費用の 80% を占めていることをご存じですか? 優先度の高いこうした複数の広告プラットフォームでの配信実績をリアルタイムで把握し、ROI を最大化するためにより費用対効果の高いチャネルにより多くの予算を割り振るなどの運用最適化が求められています。
Wrike は、代表的な広告プラットフォームやその他のマーケティングプラットフォーム 50 以上と数回のクリックで簡単に連携し、キャンペーン実績を自動で集約できる唯一のワークマネジメントプラットフォームです。 各プラットフォームのデータを、社内報告や顧客への報告のために毎週手作業でコピペする必要はなくなり、データ収集用の独自のシステムやマクロを開発する必要もありません。 また、専用の BI ツールを利用したり専門的なデータ分析の作業を行わなくても、必要な情報がレポートなどで簡単に可視化できます。データ分析担当者による分析を何週間も待つ必要はなく、データ分析担当者も別のコア業務に集中できます。
デジタル広告や SNS、トラフィック量の分析ツールなど、連携したいツールを選択していくつかの情報を入力するだけで、Wrike との連携が完了します。 実施中のすべてのキャンペーンのデータがリアルタイムで集約されるため、マーケティング担当者は Wrike をデジタルマーケティングの成果を一覧にまとめたダッシュボードとして活用できます。 また、こうしたデータをチーム内で簡単に共有できるので、デジタル広告の運用担当者だけでなく、クリエイティブやコンテンツの制作チームも、広告のパフォーマンスを参照できます。 これまでは簡単に一覧で確認することはできなかった成果データにアクセスすることで、チームはより一層パフォーマンスに焦点を当ててキャンペーンを企画・実行し、成長させることができます。
分析の強化
Wrike for Marketers Performance を使用すると、業務のやり取りを行って仕事を進めている Wrike 上で、業務の成果物として出稿された広告や SNS 投稿のパフォーマンスを簡単に確認できます。 データと分析情報がワンツールで確認できるため、これまでは一覧が難しかった複数のチャネルのマーケティングパフォーマンスに非常に簡単にアクセスできます。
キャンペーンが開始されると、各プラットフォームのパフォーマンス指標が Wrike 上に自動的に集約されます。 担当者は、個別広告、広告グループ、チャネルなど、対象範囲とアセットを簡単に切り替えてパフォーマンスを確認できます。 キャンペーン全体の成果から個別の広告の成果まで、各担当者が必要なレベルでパフォーマンスを確認し、最適化のための次のアクションを取ることができます。
すべてのデータがマーケティング担当者にとって分かりやすいかたちで提示されるため、、どのキャンペーンやクリエイティブが成果を上げているのかを正確かつ簡単に確認できます。
マーケティング施策の意思決定の精度を向上
Wrike for Marketers Performance は、データドリブンなマーケティング活動を行っており、施策の ROI を証明する必要がある結果重視の組織や代理店にとって最適な製品です。
エンゲージメント指標とコンバージョン指標の両方をワンツールで確認できるため、パフォーマンスの低いキャンペーンをすばやく特定したり、このデータを別のマーケティングツールのデータと連携させて活用することで、クロスチャネルのパフォーマンスを最適化することができます。 また、データをリアルタイムで把握できるので、実施中のキャンペーンについても、一元化されたデータを使用して必要な修正や調整をすぐに実行できます。
パフォーマンスダッシュボードには、クロスチャネルで実行されるキャンペーンのインサイトやパフォーマンス状況のリアルタイム評価が表示されます。 このように、すべてのチャネルについてファネル全体の費用およびパフォーマンスを可視化することで、最も効果的な施策に投資できると同時に問題がある領域を特定することができます。 マーケティング部門の責任者や代理店の顧客担当者なら必ず、最高のパフォーマンスを発揮するチャネルや広告にしっかりと焦点を合わせてマーケティングの成果を高めたいと考えるはずです。
また、現場の各担当者が分析結果にアクセスできるだけでなく、キャンペーンや施策の全体像が分かるレポートを経営陣や代理店の顧客向けのレポートでも活用でき、報告業務の負担を大幅に減らすことができます。 そして、現場から上司への報告が簡単になると、 上司からマーケティング部門の責任者へ、マーケティング部門の責任者から経営陣全体への報告の精度が高くなり、会社にとって重要な判断を下すために必要なデータが経営陣に共有されることになります。 こうした質の高い報告の連鎖は、社内でのマーケティング戦略に対する意識を揃え、マーケティング施策の価値を明確にするためには欠かせません。
Wrike でイベントの進捗管理やクリエイティブの制作進行管理も効率化
ここまでは Wrike for Marketers Performance の新機能であるデジタルマーケティングデータの自動集約機能について主に紹介してきましたが、Wrike のコラボレーションとワークマネジメント用の基本機能もすべて利用できます。 フォルダーやプロジェクトにタスクを整理することで、関連する業務を一元的に管理できます。
さらに、Wrike for Marketers Performance には複数のアドオン機能がパッケージされており、リソース管理の機能を利用して、各メンバーの作業負荷を把握・簡単に調整することができます。 また、オンライン校正機能によって、画像や動画、文書ファイルやスライド、Web サイトなどの確認・修正指示・承認までを Wrike 内でシームレスに実行できます。 さらに、Wrike と Adobe CC の連携機能により、クリエイティブ部門はオンライン校正で行われた修正指示を InDesign や Illustrator、Photoshop、Adobe XD などのツール内で確認し、変更したファイルの Wrike へのアップロードも各 Adobe CC ツールから直接行えます。
アセットが承認された後の DAM(デジタルアセット管理)も Wrike にお任せください。 パッケージに含まれている Wrike Publish アドオンを利用することで、ユーザーやクリエイティブ部門はデジタルアセット管理(DAM)ツールに承認済みまたは更新済みのアセットを Wrike から直接追加できます。 誤って修正前のファイルを利用してしまったり、最新ファイルがどこにあるかメールボックスの添付ファイルやパソコンのフォルダー内を探し回る必要はもうありません。
Wrike for Marketers Performance の利用を始めるには?
Wrike for Marketers Performance は、マーケティング部門や広告代理店を対象とした包括的なソリューションです。 仕事の仕組みを整え、最高のコラボレーションを実現するだけでなく、複数のプラットフォームからデジタルマーケティングのデータを自動で集約し可視化する機能を備えています。
すでに Wrike for Marketers をご利用のお客様は、Wrike Japan のアカウント担当者にご連絡いただくかこちらの問い合わせページから Wrike for Marketing Performance へのアップグレードについてお問い合わせください。Wrike の利用を検討中のお客様は、上記の問い合わせページより、製品デモをご依頼ください。あるいは無料トライアルを利用し、同僚の方も招待しながら実際の業務に近いかたちで Wrike がマーケティング業務の効率化に貢献することをご確認いただけます。