この10年で、仕事の性質は非常に複雑になっており、 またソフトウェアの普及により、1人の社員が仕事をこなすために使用するアプリの数が急激に増えています。 一方で、テクノロジーの導入によって望まれていた生産性向上の効果は表面的なものになっています — これは、アプリやソフトウェアが増えたことで、データや情報が複数の場所に散在する状況になり、コミュニケーションのチャネルも拡散し、セキュリティ面でも問題が生じたためです。また、新型コロナの感染拡大でリモートでのコラボレーションが必要となっても、メールやビデオ会議などの非効率なツールに依存していることで、こうした問題がより一層深刻となっています。

ハイブリッドワーク環境に移行するにつれ、働き方の複雑さは増す一方です。 将来の仕事のあり方にとって理想のテクノロジーの組み合わせとはどのようなものかを深く理解するために、当社はPulseのエグゼクティブナレッジコミュニティと協力しました。 数百人の IT 部門のリーダーを対象に調査を行い、組織が今年直面している課題、および仕事のあり方を次のステップに押し上げてハイブリッドワークフォースをサポートするために必要な変更や投資について調べました。 ここでわかったことを以下にご紹介します。

同期的なコミュニケーションツールでは不十分

コロナのパンデミック発生時には世界中で在宅勤務が余儀なくされ、何百万人もの人が仕事のやり方を大幅に変えざるを得ませんでした。 多くの会社がテレワーク環境の整備を本格的に推進し、Zoom、Slack、Google Suiteなどの基本的な同期コミュニケーションツールを次々導入し、メンバーがオンラインで繋がっている状態を維持できるようにしました。 当然のことながら、この9ヶ月の間に組織が採用した最も重要なテクノロジーは、リモート会議のテクノロジー(28%)と社内コミュニケーションツール(27%)でした。 これらのアプリは、緊急対応として、短期的に会社の業務遂行を維持するには十分なものだったといえます。

しかし組織は、これらのテクノロジーに適応している従業員と、それほど活用しきれていない従業員が混在している状況で、統合されていない多くのソフトウェアを使用して業務を続けることに、徐々に限界を感じ始めています。 コラボレーションや業務報告が分散していると、コミュニケーションが途切れる、ファイルが見つからない、生産性が低下する、といったことが生じます。 調査によると、リモート会議やコミュニケーションのツールを導入しても、ITリーダーは従業員のエンゲージメント(56%)、意欲の低下(53%)、生産性(52%)などに課題を感じていることがわかりました。 従業員の仕事の効率が下がると、会社の収益や顧客満足度も下がります。 

今、世界は「ニューノーマル」とは何かを考えており、長期にわたるリモートチームでの業務遂行とオフィスなどに出社しての対面での業務遂行を両立させるために、働き方のモデルの変更を余儀なくされています。 こうしたリモートと対面のハイブリッドコラボレーションは、将来の仕事のあり方を形作るものであり、IT 部門を中心とした組織は、より高度なワークプレイステクノロジーに投資することで、それをサポートできるようにする必要があります。 

社内での新しい働き方の模索を牽引する IT 部門

多くの企業にとって、IT 部門の活躍が、未来のワークマネジメントソリューションの導入とまったく新しい働き方へ移行の鍵となります。当社の調査によると、IT 部門のリーダーの85%が、今年の全体予算は増加または少なくとも前年維持になると予想しており、また、ガートナーは全世界のIT支出が6.2%増加すると予測しています。  

現在、IT部門は「オフィス業務の再開」プランがどのようなものになるかの詳細を詰めるとともに、生産性の課題や従業員の意欲の低下など、職場の重要な問題に取り組んでいます。これは具体的には、ハイブリッドワークを可能にするため必要な新しいテクノロジーの導入検討というかたちをとっていますが、組織が抱える課題を正確に特定し、それを解決するために最適なソリューションを見つけることは往々にして困難です。

非同期のコラボレーションツールでチームをひとつにして仕事を進める

ITリーダーに、リモートワークのテクノロジーに投資した理由、または今後投資する理由を尋ねると、すべてはコラボレーションに行き着きます。 回答者の59%は、従業員が簡単にコラボレーションできるようにしたいと考えており、51%は、そのコラボレーションを安全にすること、46%は、外部とのコラボレーションを可能にすることを望んでいます。 そのため、コラボレーションワークとプロジェクト管理のテクノロジーは、リモートワークを可能にするための最優先事項となっており、ITリーダーの58%が、今後12ヶ月間にこれらのソフトウェアを導入するか、投資を増やすことを計画しています。 

その他、レポートの重要なポイントは以下のとおりです。 

  • ITチームは、今まで以上に多くの作業を行わなければいけないという重圧を感じている 
    • ITリーダーは、組織内外のコラボレーションを促進し、安全な作業環境を確立し、プロジェクトや個人の作業負荷をさらに見える化させる必要性に迫られている、指摘しています。’ 
  • コラボレーションワーク管理(CWM)ソリューションへの投資が3倍以上増加 
    • 全回答者の半数近くが、リモートワークのテクノロジーは現在優先事項の第4位であると回答しており、プロジェクト管理およびCWMツールへの総投資額は2020年以降3倍以上に増加しています。 
  • 長期的なソリューションには統合とセキュリティが必須
    • 回答者が、CWMソリューションプロバイダーにとって2番目に重要な機能として圧倒的多数で選んだものは、統合とセキュリティでした。 

調査の結果、明らかになったことは、—企業は、包括的なプロジェクト管理と信頼できる唯一の情報源を、統一されたプラットフォームで提供したうえで、チームの人数や場所を問わずサポートできる、安全で長期的なソリューションが必要である、ということです。  このソリューションは、持続可能で拡張性のあるコラボレーティブなワーク管理プラットフォームである必要があります。これは、今導入されるモデルが将来にわたってプロセスや生産性に影響を与えるためです。’ IT部門がCWMを全社的に展開する場合には、組織全体でデータフロー、レポーティング、ガバナンスを可能にしたうえで、さまざまなチームやユースケースでの分散作業をサポートするプラットフォームを採用する必要があります。

今こそ、IT部門が再びリーダーシップをとり、従業員が最高の仕事をし、生産性を維持するのに必要なデジタルワークプレイスソリューションを提供することで、組織の課題を克服するときです。’’ 

ここでは、コラボレーションの将来について、何百人ものITリーダーから得た見識をさらに深く掘り下げ、ハイブリッドワークにおけるCWMテクノロジーがビジネスの成功の鍵となる理由をご紹介します。’

Wrikeの調査でハイブリッドワークをサポートするテクノロジーが明らかに1-1