Wrike導入でよりオープンな組織変革を推進
カスタマー
株式会社ソミックマネージメントホールディングス
所在地
静岡県浜松市
業種
自動車部品(ボールジョイント)の開発・設計・製造・販売を事業としている株式会社ソミック石川などのグループ会社の事業統括
Webサイト
https://www.somic-group.co.jp/
http://www.somic.co.jp
http://www.somic.co.jp
課題
- 精度の高いリソース計画
- 課題管理のワークフロー構築
- 業務・コミュニケーションの可視化
導入部門
グローバルICTシステム部、商品開発室、IoTプロジェクトなど
導入前使用ツール
Microsoft Planner、Excel
連携製品
Microsoft Teams、Box
重要な製品特徴
- リクエストフォーム
- ガントチャート
- タイムトラッキング
- タスク内コメント
- デジタル校正
- 検索機能
株式会社ソミックマネージメントホールディングスは、ボールジョイントと呼ばれる車の乗り心地に大きく左右する足回りの製品群を製造し、高い開発力と技術力で国内トップシェアを誇る株式会社ソミック石川などのグループ企業を傘下に持つ事業統括会社です。新たな事業領域・製品の開発と持続可能なグループ経営を目指す同社のICT部署の方々に、ICTを活用した組織の変革挑戦とWrikeに期待されている役割についてお伺いしました。
課題
カイゼンの積み重ねで至った現在と非連続な未来の橋渡し
株式会社ソミック石川は100年以上の歴史を持つ自動車部品の専門メーカーです。長年に続くカイゼン活動はボールジョイントにおける国内トップシェアという実績にも現れています。一方で、自動車業界は100年に一度の大変革期にあり、自動車業界や製造業という枠を超えて、これまでの事業の延長線上にはない革新的な変化を自ら起こしていくことを目指し、2021年にソミックグループ内で事業再編を行いました。ソミックマネージメントホールディングスでは、AI技術などの新規事業にも力を入れています。「グローバルICTシステム部ではあらゆるICT活動をイノベーティブにしていくことをビジョンとして掲げ、従来の良い部分を残しつつ、革新的なことを業務に取り入れる働きを推進しています。」(グローバルICTシステム部部長 - 池島 丈博氏)
閉じられた共有設定で可視化が困難に
今から約5年ほど前に、同社は働く場所を選ばない働き方を支援するためにOffice 365を導入し、インフラ周りを含む体制を構築してきました。また、クラウドストレージ・ソリューションを導入するにあたって、既存のファイルサーバーからデータを移行させるだけでなく、QRコードやタブレット端末を活用して紙ベースの業務をデジタル化する試みを進めています。一方で新しい取り組みの現場への普及にはさまざまなハードルも存在しています。ファイルサーバーに置かれているマクロで組まれたエクセルのデータ移行には膨大な作業が必要となります。また、透明性を高めてオープンな共有設定を原則としたいICT部署と、これまでと同様クローズドな設定をベースにアクセス権を調整したい現場との間でアクセスコントロールに関する運用ルール整備も課題となっていました。
同社はICTを活用した業務効率化とセキュリティ対策の一貫で社内メールの利用をMicrosoft Teamsを使ったコミュニケーションに全面的に切り替えました。Microsoft Teamsを使ったチャットコミュニケーションが浸透するにつれ多数のチャネルが立ち上がり、情報が複数チャネルに分散(氾濫)していきます。
「Teamsのクローズドなチャットだと情報が完全に閉じてしまい、周りからは見えなくなってしまいます。その点、Wrikeは基本的にオープンな設計になっていて、幅広い共有を前提とした情報は社内の誰でもアクセスでき、何かあったときに周りをすぐ巻き込むことができるのが良いですね。」(グローバルICTシステム部グループリーダー - 栗原氏)
精度の低いリソース計算で全体計画の見直しが発生
同社のICT部署ではこれまでエクセルを使った工数の実績管理を行っていました。マクロで組まれたエクセルファイルは動作が重く、ファイルを開くのも時間を要するため入力作業に対する心理ハードルが高まり、結果として実績値の入力が遅れデータ精度が下がり、その後のデータ分析意欲が低下するという悪循環が発生していました。くわえて、予定工数を取得できる仕組みがなかったため、活用範囲の狭いデータしか収集できていない状況だったといえます。現状の把握が難しいような状況下で各プロジェクトのリソース計算を行って、それを基に全体計画を立てても、精度の問題もあって予定と実績に乖離が発生し、リソースの再計算が必要となり、タイムロスやプロジェクト遅延が起こる事態に直面していました。
「マネージャーは視覚化された情報から状況を把握できるので、進捗確認のやり取りがスムーズになり、進捗会議は以前と比べ1/4程度に減少しました。」
株式会社ソミックマネージメントホールディングス グローバルICTシステム部ICTシステム2室 システム企画2グループ グループリーダー - 栗原氏
導入効果
上記に挙げた課題を解決するためにICT部署では可視化に優れた、誰にとっても使いやすいプロジェクト管理ツールを探し始めます。メンバーから推薦のあったWrikeの検証がスタートすると、上記で挙げた課題解決に必要な機能が備わっていること、操作性が分かりやすいこと、汎用性が幅広い業務課題に対応できそうなことなどが決め手となり、Wrikeが導入されることになりました。
サクサク動くWrikeで情報入力工数が1/4に
Wrike導入で大きく変化した点は、エクセルを使った工数管理です。これまではエクセルの重い動作などが理由でまとめて実績入力をするメンバーが多く、リアルタイムでの工数管理ができていませんでした。一方、Wrikeは動作が軽く、ウェブブラウザー上で全ての操作を行うことができます。「内製の工数管理ツールと比較して入力箇所が分かりやすく、動作がサクサクしてストレスなく工数管理ができるようになりました。入力工数は1/3〜1/4程度に圧縮され、よりタイムリーな実績入力が定着し、リアルタイムの工数把握が実現しました。負荷の高すぎるメンバーから他のメンバーにタスクを付け替えるのも容易で、工数の平準化と残業時間の削減にも寄与しています。」(グローバルICTシステム部グループリーダー - 栗原氏)
ヘルプデスク問い合わせ対応をWrikeに一元化して案件管理を大幅に効率化
Wrike導入前、ICT部署では他社製のタスク管理ツールを課題管理に利用していましたが、ツール内でコミュニケーションが取れないため、チケット起票後にシステム担当者やインフラ担当者とのやり取りを別途チャットツールで行う必要がありました。また、フォーム入力時にファイル添付ができず、ユーザーから別途送信をしてもらう必要があるなど、スムーズな問い合わせ対応に課題を抱えてしました。くわえて同ツールでは排他制御による同時編集が上手くできず、編集内容が消えてしまう問題も発生していました。
同社は現在ヘルプデスク対応をWrikeの問い合わせフォームに統一し、2023年から実運用を開始しました。社内の問い合わせ対応ボットを経由して、チケット起票から担当者アサイン、担当者とのコミュニケーション、チケット完了までの一連の流れを全てWrike上で完結できるようになりました。社内では「Wrike導入後はタスク上でコミュニケーションが取れ、チャットツールに問合せ内容を転記して相談する手間がなくなり、問い合わせ対応が改善された。」という声が上がっています。
「Wrikeは検索機能がかなり充実していて、他ツールでありがちなチケットのタイトルでしか検索できないということもなく、キーワード検索によって過去の問い合わせ履歴や関連する問い合わせを探しやすくなりました。そのため課題管理や問い合わせサポート管理がとても楽になりました。」(グローバルICTシステム部 - 庵氏)
国を跨いだ社内プロジェクト管理で大活躍
複数拠点のメンバーで構成される社内プロジェクトを成功させる上でもWrikeは貢献しています。言語や文化背景の異なるメンバー同士が共通プラットフォームを使うため、誰にでも分かりやすく、多言語対応をしているUIが重要になります。Wrikeは使いやすいという評判が社内で聞かれるようになり、活用範囲が海外にも広がっています。
若手社員の育成にWrikeをフル活用
ICT部署ではWrikeの使い方を入社後の研修や説明会などで教え、タスクの優先付けやスケジュール管理といった若手社員の能力開発にWrikeを使って進めています。クロスタグ機能を使って自分が担当するタスクに自分のラベルを予め付けておけば、同時進行する複数プロジェクトの中から自分のタスクだけをガントチャート上で表示して、今週やるべきこと、今日やるべきこと、を視覚的に確認することができます。複数プロジェクトを横断的に可視化して、必要な情報だけをフィルターを使って表示できるWrikeの機能が社員育成に活かされています。
進捗報告の時間を1/4に削減
「マネージャーは視覚化された情報から状況を把握できるので、進捗確認のやり取りがスムーズになります。これまで毎週1時間掛けていた若手メンバーとの進捗会議は現在では隔週30分程度になっていると思います。」(栗原氏)
計画工数と実績工数の分析による適正リソースの基準が明確化
「業務を委託している社外協力者の稼働時間の確認は、これまではざっくりとした実績カウントを根拠にした申告ベースの数値を使用していましたが。現在はタスク管理にWrikeを利用してもらうことでより細かな実績入力が可能になっています。結果として外注コストの適正値に関する精度の高いデータが蓄積され、プロジェクトの適正なコスト管理も可能となりました。」(栗原氏)
結論
Wrike導入はプロフェッショナル育成の切り札
「Wrikeを導入して自分たちの仕事のやり方が変わってきたと実感しています。プロジェクト管理だけでなく日々の自分の業務を自己管理するマネジメント能力も高まってきているように思います。今後裁量労働制の採用も考えていくなかで、タスクベースの仕事が求められてくるし、それにはWrikeのようなツールが必ず必要になると思います。そういう意味でも、Wrikeに蓄積したデータをWrikeのBI機能を活用しながら分析して、優れた組織と社員の育成につなげていきたいと思います。」(池島氏)
使いやすいWrikeでよりオープンな組織変革を
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